DECo、難波研ポートフォリオに掲載

川島です。3年振りの書き込みです。

今年度で難波和彦教授が東京大学を退職されます。(http://www.kai-workshop.com/home/files/20100220_01.pdf)そこで、難波研究室の活動をまとめる難波研究室ポートフォリオが出版されることになり、その中でDECoについて6ページ分取り上げていただけることになりました。ちょうど年末年始にロンドンから日本に戻ってきていた小見山と打合せを行い、今後はこのブログ上で内容を詰めていこうということになりました。

DECo メンバー紹介

DECoメンバー紹介

1.名前
2.研究テーマ、興味など
3.DECoに向けて一言

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川島 範久
東京大学大学院鎌田元康研究室修士2年。
研究テーマは、「省エネ住宅設計法の構築」。
環境的視点からのデザインとは何かを研究と設計両方から追求しています。
DECoに、正解はないと思います。
このDECoというテーマを軸にみんなで意見をぶつけ合って、ホントの建築のあり方を追求していきましょう。

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今井 将人
東京大学大学院平手小太郎研究室修士2年
研究テーマは「都心近郊におけるロードサイドショップ群の景観評価」。
単なる評価にとどまらず、コンパクトシティとの関連で今後どのような都市形態・建築形態求められるのかを考えています。
DECoのメンバーは目的を共有しながらも、それぞれが切り口として考えるスケールはおそらく全員違います。
だからこそ、これからの建築の道を切り開いていけるのではないかと思っています。

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今浦 友惠
東京大学大学院坂本雄三研究室修士2年。
研究テーマは、非住宅建築のLCCO2簡易予測法。特に、空調の運用時のエネルギー消費について。
現在の私自身のテーマは、私はこの時代に何をすべきなのか。DECoではいつも刺激をもらってます。
でもサステイナブルって言葉は、個人的にはあまりすきじゃないです。
カタカナ語って日本語ではないから、それだけでなんとなく、全てをオブラートに包んでやんわり表現しちゃうようなずるさがあると思うので。
直訳の持続可能とは違う、もっと誰にでもわかる、私たちらしい概念を見つけたいと思います。

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岩元 真明
シュトゥットガルト大学軽量構造デザイン研究室、研究生(ILEK, Stuttgart Universitaet)
東京大学大学院難波研究室研究室修士2年
研究テーマは「バキューマティクスvacuumatics(負圧の空気膜)のデザイン」。
時代の要請として、DECoは必然でしょう。それが、新しい建築デザインの切り口、になるといいのですが。

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駒村 和彦
東京大学大学院大岡龍三研究室修士2年
研究テーマは「都市・建築エネルギーシステムの最適化設計手法の開発」。
建築環境工学の研究です。普通に生活しているとデザインは一切関係ありません。でもそれでいいのかな、と思ったのがDECoの立ち上げに参加した理由です。
デザイン性に傾きがちな現在の建築設計教育に対して、他の切り口として「DECo」が周知されることが必要だと感じています。
学生を巻き込み、先生を巻き込み、社会人を巻き込み、現在このチームが行っている活動がとても重要なものだと感じています。
「DECoを考え続けること」、実はそれが一番のDECoだと信じて活動を続けています。

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小見山 陽介
東京大学大学院鈴木博之研究室修士2年。
近代建築史、とくにサステイナブルデザインの成立背景と今後の展開についての研究。および、実際のデザイン活動におけるサステイナブル思想の実践。建築設計はこれからどこへ向かうのかって事を歴史的に位置づけながら、自分自身もそこに向かって進んでいく感じ。
多様な興味・背景を持った人たちが真剣に議論できるこの場が、これからも続いていきますように。近い将来、ここから何かが動き出していく気がします。いや、もう始まっているのかも。

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佐藤 桂火
東京大学大学院難波和彦研究室修士2年。
環境技術を建築デザインに結びつけることに興味があります。最近特に気になるのはヨーロッパにおけるリノベーションの考え方。
DECoは多くの知識を得ることのできる場所です。
より広い視野を獲得し建築の狭い世界にとらわれずに物事を考えていきましょう。
そしてすべての知識はデザインのためにある。
あくまで詩的空間の実現こそが最終目標です。

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田中 堤子
東京大学大学院坂本雄三研究室修士2年
研究テーマは、ヒートポンプ式暖冷房機器の性能評価や、外気条件と生活行動をモード化して暖冷房スケジュールを作成すること、など。
友達の考えを知ることで、お互いに、自分の言葉で話せるポリシーを持てるようになりたいと思っています。

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馬場 智子
東京大学大学院鎌田元康研究室修士2年。
研究テーマは、省エネ型給湯設備の計画・評価手法に関する研究。評価シミュレーションモデルをつくるために、機器の基礎特性を把握するということで貯湯槽内の水流の可視化実験を行っています。
と、研究では設備のかなりマニアックなことをやっていますが、個人的な興味は、快適な温熱光環境をもつ住空間をどうデザインするかにあります。
様々なスケール、分野に興味のある人と関わっていくことで、DECoの思想がどんどん発展していっているので、今後が楽しみです。

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池田 健太郎
東京大学大学院難波和彦研究室修士1年。
現在興味のある研究テーマは、環境技術と空間、環境技術とライフスタイルの関係です。
DECoのようにインタージャンルな活動が、これからは最も重要だと思います。
色々と勉強させていただきます。

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市村 駿
東京大学大学院大野秀敏研究室修士1年
興味のあるテーマは,長い時間を耐え抜けるデザインと現代都市遺産のコンバージョンです。
DECoでは,議論することで環境と建築について深く学びたいと思っています。

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大西 直紀
東京大学大学院坂本雄三研究室修士1年。
卒論では、樹木によってできる局所的な気候(=微気候)が住宅の熱環境に与える影響をCFDを用いて分析しました。
今後の展開としては、
:建築、樹木の配置によって良好な微気候を作る
:→それを取り入れるように内部空間を設計する。
という環境共生住宅のデザインで取り入れられているようなプロセスを、環境面から定量的にアドバイスできるようなツールが作れればと思っています。野望ですが。
DECoでデザイン系の人の思考に多く触れ、環境のことを深く考えることが自分の研究の役にも立つだろうし、逆に、研究で得られたものをどんどんデザイン側にフィードバックしていきます。

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金 秀耿
東京大学大学院坂本雄三研究室修士1年
研究テーマは,まだはっきりは決まってないですけど、住居建築の理想的な空気環境-自然換気を利用した湿気のコントロールなど-造る、その中でも高層ビルで住居に最適環境を作る方法などに興味があります。
大学の時は建築設計をやりまして、この分野のことはまだまだですのでこれからはいろいろ聞き、学んでいきたいと思います。

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田中 剛
東京大学大学院難波和彦研究室修士1年
興味のあるテーマは,デザインしないデザイン(匿名性を持ったデザインといったらよいでしょうか)です。
プロダクトデザインで言うと無印や±0とかのようなデザインを想像して頂ければ何となく分かって頂けると思います。現在、セドリックプライスを上の視点からみていこうと思っています。
DECoでは,みなさんと議論することで環境的視点について学んでいきたいと思いますが
環境については浅い理解しかないので、デザイン的視点から建築環境を捉え意見を交わしたいと思っています。

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筒井 慧
東京大学大学院岸田省吾研究室修士1年。
良いものは美しくもあるはずだと信じています。
DECo的な美しさを探したいです。

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寺崎 雅彦
東京大学大学院難波和彦研究室修士1年。
現在興味のあることは、現代の工業化住宅とそのデザインコードの可能性についてです。
ハウスメーカー住宅の「安心感」とはなにか?建築家がそれらから見習うべき、あるいは批判的に捉えるべき姿勢は何か?ということを考えるためにDECoでの活動を活かしたいと思っています。

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三井 嶺
東京大学大学院藤井恵介研究室修士1年。
現在の興味は、言葉では伝達できない感覚を呼び起こす空間の探求。
環境的視点からのデザインでは、設備やデータにとらわれず、材料の用い方、ライフスタイルを含めて捉えることで、快適性へと結びつけていくことを考えていきたいと思います。
DECoではいろいろな考え方とぶつかり、高め合っていくことを期待しています。

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森山 一
東京大学大学院難波和彦研究室修士1年。
すべてが論理的に説明できるような空間は面白い空間ではないと思います。
しかし、それは社会から目を背けることではないと信じています。
真剣に社会と繋がっていながらどこか違う方向を指し示す、そんな建築が未来を切り開くのだと思います。
DECoは生命線です。

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More Information about DECo

■DECoブログ
http://d.hatena.ne.jp/deco2005/

■メールでのお問い合わせ
DECo会に関するお問い合わせ→ norihisa.kawashima@gmail.com(川島)

つくる

「環境的視点からのデザイン」をテーマに、実際に家具やパビリオン、住宅をつくりました。

・DECo TABLE(設計施工:DECo)
・五月祭ペンローズドーム(設計:木質材料研、施工:木質材料研+DECo)
・DECo TABLE普及版(設計施工:DECo)
・DECo TATAMI(設計:DECo)
・野沢インフィル(設計:川島範久)

コンペ

「環境的視点からのデザイン」をテーマにいくつかのコンペに案を出しました。

・寄り添う家()川島+小見山
・マチノアルイエ(第12回ユニオン造形デザイン賞)川島+小見山
・sandbag house(第12回ユニオン造形デザイン賞)田中渉+岩元+椎名
・無題(三井住空間)川島+小見山+佐藤
・つつんでひらいて()川島+小見山+佐藤
・森の歩道橋(木の歩道橋コンペ)
・双璧の家(smart+comfort2006)三井+池田
・軽い家/重い家(smart+comfort2006)川島+舘+谷口+高瀬