構造建築士&設備建築士

たまには時事ネタで。


先日の朝日新聞に”1級建築士、設備・構造に専門資格新設へ”
という記事がありました。


それによると、国土交通省は、1級建築士のうち特に構造設計と設備設計の分野を専門とする建築士について、構造設計を専門とする「特別構造建築士」(仮称)と設備設計を担当する「特別設備建築士」(同)という新たな資格を設ける方針だとのこと。
今秋の臨時国会で、その建築士法の改正案が提出される見通しだそうです。

耐震偽装事件があってから、構造設計や意匠設計などが実際は分業で行われているのに、それぞれの責任が曖昧になっていたことが露呈した為に、このような専門資格を作る流れとなったのでしょう。


確かにそれぞれの職能を持つ人が専門資格を持ち、確かな知識と責任感を持ちながら設計に関わることは、それはそれで大事だと思います。
しかし、建築には意匠や構造や設備のまとまりなので、幅広い視野を持ちながらそれぞれが分業で設計するようにならなければ、まとまりのある良い建築はできないと思うし、偽装問題のようなことを防ぐ為にもそれは絶対必要でしょう。


今後の改正で単に分業制度を顕著にするだけになってしまうとしたら、少し心配です。
幸いなことにDECoには色んな専門の人がいるので、幅広く情報を共有できるし、このような場は今後も建築に携わっていくことを考えると大切にしなければと、今さらながらにDECoの良さを感じました。
(文:大西)