坂本功先生インタビューに向けて2

(馬場)
坂本功先生インタビュー(7月3日です!!)に向けて、デコ日記でも盛り上げていこうということで、
2日間に渡って木造について書いています。
前半は(21日)今浦さん、今日は後半です。
後半では、坂本功先生の著書である「木造建築を見直す」の5章―8章(最終章)の内容+調べたことを
織り交ぜて書いていきます。
本の要約はメールで送信しているので、そちらをご覧ください。


木造の特徴は、なんといっても「生きているものを材料にしている」ことではないでしょうか。
「構法」「調湿」「流通」
これらは木造建築の重要なキーワードですが、どれも「生きている」ことと深く関わっている気がします。


「構法」
木の乾燥収縮に伴う、狂い、ねじれ、割れを予測して見かけ上や強さ上の不都合が起こらないように
様々な工夫がされています。
その一つとして有名なのが「背割り」です。


「調湿」(水のコントロール
木材は、まわりの湿度を感じ取り、水分を吸ったり吐いたりする「調湿作用」があります。
木材は大気に比べて湿気を蓄える能力が大きいので、木材中からの僅かな水分の出入りだけで、
室内の湿度変化を制御することができます。
一般に言われている「調湿」とは、このようなものですが、坂本先生は著書の中で、
耐久性を確保するために、構法的に水をコントロールし腐朽を抑えることが大事だとおっしゃっています。
具体的には、風通しをよくするための、床下や小屋裏換気、外壁通気構法など。
木造にとって建築環境とは、単に快適な室内空間をつくるだけではなく、
建物自体を長持ちさせることにも大きく関わってきます。


「流通」
デコのMTGの中でも、よく話題に上がる「流通」。
これも木が生きている材料だからこそ、様々な問題があるのだと思います。
まず、木の生産。近年、安い輸入材に押されて、国産材の利用が減っています。
国内には木があるにも関わらず、それを使う仕組みができていない。このままだと山が荒れてしまう。
木は使ってこそ持続可能な材料です。
次に木の乾燥。木材は乾燥するほど強くなり、狂いが減る。
そこで伐採してきた木を乾燥する必要がありますが、自然乾燥だと一般的に一寸(約3cm)一年かかり、
人工乾燥だと方法により異なりますが、15日くらいで乾燥できるみたいです。
どちらにしろ木造建築をつくろうとするとどうしても木材のストックが必要になってきます。
これは、ストックレスにしようとする企業の流れに逆らっているのでは??



今回のインタビューは、みんなが自由に聞ける雰囲気にもっていこうと考えているので、
ここに挙げたこと以外でも質問したいことを考えてきてください!!