鬼石町多目的ホール

20060701


(文 寺崎雅彦)


先日、M1数名で鬼石町多目的広場に行ってきました。ご存知の通りの一面ガラス張りの三棟からなる建築で、ちょうどホールでダンスの発表会を行っていました。
その日は五月の暑い日で、冷房をつかっていたためホールは暑さを感じませんでした。一方、体育館のほうは使用していませんでしたが若干蒸し暑さを感じました。


しかしこのコンペ、実は県産杉を構造として使用するという条件がありました。そこで応募案の多数は、大スパンの要求されるホールや体育館を覆うための大屋根や大架構を、いかに木造で実現するかということに焦点をあてていたようです。実際にできたものはφ140mmの鉄の柱に、20mのスパンを集成材と鉄のハイブリッド梁(梁背300〜900mm、幅60mm)で架け渡しています。


またこのコンペには稲山先生が野沢正光さんと共同で応募しており、新建築紙上でこのコンペの応募案をピックアップしながら木質構造の可能性に関する文章を書かれています。(新建築2003年8月号)
この文章の中で応募案における9つの木質構造の分類がなされており、明日の坂本先生のインタヴューにも使えるネタがありそうです。ただやはり木造架構による空間を実現する際に問題になるのは  

1、接合部 2、乾燥の問題 3、計算式の不備

だそうです。