環境棟@柏キャンパス

大西です。

柏キャンパスの環境棟のオープンハウスに行ってきたので報告します。
説明会では大野先生が環境棟の建物の説明、清家先生がキャンパスのマスタープランについて説明されました。

あいにくと天気が酷くて建物内も少し暗い印象になってしまったので写真は載せませんが…


環境棟はPFI方式(Private Finance Initiative)で、要は民間企業に設計の提案を依頼したのですが、
基本的なコンセプトや概形はあらかじめ大野研などによって決定されていたようです。

概形はS字型のプランをした7層の建物で、壁面の方位によって水平や縦ルーバーが取り付けられていて、
7層吹き抜けのエレベーターホールによる煙突効果を利用して空調するなど省エネに気を使っているようです。
内部は、学融合を誘発するようにと、教室と廊下の間にガラスが使われていたり、2層ごとに吹き抜けのあるラウンジがあったりします。

印象としては、ルーバーがやたら多くてウルサイなぁということと、エレベーターホールが贅沢だと感じました。
本郷の1号館にいつもいるせいか、開放的な雰囲気には惹かれましたが。


質問する機会があったので、省エネについて、
『S字のプランでは床面積のわりに外皮面積が大きくなって熱負荷が大きくなるのではないか?』
ということを聞きました。
大野先生の回答では、確かに熱負荷は大きくなるけど、しっかり断熱でくるんでいる。学校は照明や換気のエネルギーも大きいので、すべての室が外部に接しているのはそちらの負荷を削減することになる。という説明でした。

まぁそれでもエンジニア目線で見ると、あんまり省エネではないんじゃないかなぁと思いましたが。色々測定するのも面白そうです。


説明を聞きながら感じたのは、建築自体が省エネというよりは、ルーバーによる省エネ的な外観と、学生が省エネ的活動が出来る余地がある(廊下と各室の間の欄間によって通風できる、窓が引き戸で風が強くても開けられるなど)ということが重視されているということ。


つまりは”省エネ意識”を外部から来る人や学生達に訴える表現と言えるかもしれません。実際的な省エネ効果はまだまだ分からないというところでしょうか。

そういえば、正面入り口付近に、冷熱源として地下水を利用したPS輻射冷暖房機が置いてあったのも、そういうことかもしれません。



それにしても今回柏キャンパスに初めて行きましたが、大学も柏の葉駅前もまだまだ整備途上でびっくりしました。
ステキなキャンパスタウンになるのはまだまだ先の話みたいです。