きっかけは身近なとこから

(文責:田中)

5月8日午前中、望月君と実際にコンバージョンを行っているSTUDIO8という設計事務所を訪問し、リーダーの岩本さんにお話を伺いました。

岩本さんは早稲田大学の出身で大学院の時にドイツに渡り、友人のアーティスト達と空いている建物を占拠していろいろなイベントを行ってい、その時の体験が既存の建築をコンバージョンをしている現在の自分に活きているそうです。コンバージョンはイベントを企画することに近いかもしれないということを言われていました。それはデザイナーの側から具体的な建物の使い方のイメージや社会に対するヴィジョンを描いて行くことが大切だという考えに繋がることだと思います。
しかし、イメージを提示するだけではなく誰が使い、運営管理していくか建築維持のためのシステムを考えるのが重要であり、それが非常に難しいとも言われていました。せっかくコンバージョンしても直ぐに使われなくなってしまったらどうしようもないですからね。
最後に「新築よりもコンバージョンの方が面白いし楽だ」という印象的なことを言っていました。コンバージョンについて調べてみると法律やら収益、LCCAなど大変なことばかりで「楽」だという発言には疑問がありますが、コンバージョンをすることを非常に楽しんでいる人だなという印象を受けました。

既にある空間をどうやって使ったら面白くなるか、そんな日常的な発想が建築や地域を面白くしていく。それが社会的にイミを持った時にコンバージョンは成功していくのだと思います。

今日の訪問とは関係ないのですが最近、小玉さんや安田幸一さん、照明デザイナーの豊久さんの話を聞く中で「身体性」というキーワードがでてきました。サステイナブルデザインは地球規模での環境問題を扱う一方で、デザインのきっかけは人間の身近なところにあるのではないかと思います。

次回当番の時には、身近なとこから思いついたアイデア・スケッチみたいなのをアップしていけたらいいなと、それをどうやったら実現させることができるのかDECoを通じて学んで行きたいと思います。

以上